半魚先生ネタバレについて語る

最近積極的に更新されてて面白いです
ちゅうい:このエントリーにはスピルバーグ宇宙戦争」についてのネタバレがふくまれています


嫌い見ない払わない.半魚文庫 - ネタバレ論
http://www.kanazawa-bidai.ac.jp/~hangyo/naisei/tv.htm#S23

ユリイカ』2005年9月号「水木しげる特集」の岡崎乾二郎「一人のなかの妖怪」は、主体におけるひしめきあう差異を論じて、おそらくドゥルーズ以上なのだが、今はそれは措いておく。ともかく、感動的だ。


今、問題にしたいのはネタバレについてである。スピルバーグ宇宙戦争』に関して、岡崎は言う。

実は映画を見たあと喫茶店に入ったら、たまたま同じように映画を観終えたおばさんの一団が入って来て、「要するに風邪ひいて死んだのよね〜、宇宙人は!」と大声で言っていたので、あっという間に辺り一面に、ネタばれしてしまった(笑い)。でもネタばれして駄目な映画は駄目な映画です。ましてネタばれしないように、と映画会社が報道管制を敷くなんてのは駄目な映画であることを映画会社自らが告げてまわるようなものです。答えが出て終りのクイズではない。むしろネタバレしたあとこそ、謎は深まる。

とまあ、ひざを打った感じなので、引用させていただいた。僕も、ネタバレに異常に敏感な、ネット上の人々とか推理物の読者とかを見ると、ちょっと哀れになる。まあ、文学等芸術がストーリーに還元出来ないものだということは、基本的に常識だと思うのだが、実際のところ、まるで常識になってない。悲しむべきことである。


ネット上での作品議論にしても、ネタバレについてばっかり言う輩が多くて、その結果どうなるかというと、作品についての深まった議論は出来なくなってしまう。


ネタバレ忌避とは直接関係ないんだろうけど、最近の様々な作品に対する一般人の読解力の無さには呆れるばかりである。まあ、見てるサイトのレベルが低いだけかも知れないが。『女王の教室』なんて、ほんとどーでもいいような意見しか書かかれてないし、『ニコニコ日記』の時もそうだった。ニコちゃんがかわいいだの、かわいそうだの、健気だの、でもって、泣けました、って、ああた何を見てるんですか。それらの読解力の無さは、ネタバレさせないネットの妙なルールに関係してるんじゃないかと、どーも思ってしまうのですよ。


ある程度内容に踏み込まない限り、作品だって他の人に勧められないでしょうしね。「騙されたと思って、何も聞かずに読んでくれ」ってわけにはいかないでしょう。そんな小泉みたいな白紙委任は、なしですよ。

きっと先生もブログを巡回してるんだと思う!!キーワードリンクとかでな(わらい)


ネットで作品論を展開する人には、まあいろんな人がいて一概には全然言えないのだけど
「作品を通じて誰かとコミュニケーションする」ためだけに言及している人も
少なくないのだろうなあとおもう
本当にコミュニケートすべきは作品そのものに対して、なんだけどね


参考:「萌え萌えアニメ日記(2005/07) - ネタ消費社会とアニメ」への反論