パンツを脱いだサル―ヒトは、どうして生きていくのか

パンツを脱いだサル―ヒトは、どうして生きていくのか

パンツを脱いだサル―ヒトは、どうして生きていくのか

本は読んでないけど、この書評が面白かった


ともに The Hindy Quest 過去文書庫 - 御大久々の進化論より

いわゆる「陰謀論」にまつわる部分について、
 本書が陰謀論かどうかは自分で読めばいい。

 ただ。いわゆる陰謀論の前提には「世の中には勝ち組と負け組がいる」という世界観がある。

それが本当かどうかはどうでもいい。とにかくその前提の上で「勝ち組の手の内は読めているんだぞおお!!」っていう「負け組」の遠吠えが「陰謀論」。本当に手の内が読めていれば「勝ち組」になれるだろうに。だから陰謀論者って陰謀論以外の本が書けないんだよね。「能力開発法」の本ばかり書いて何をしているかわからない人に似ている。

 栗本の場合は「陰謀論」でない本を書いたって売れるので陰謀論者と同一視するべきではないだろう。

有能な人々の集団
 自分の身のまわりに天才はいないだろう。でも居るところにはゴロゴロいるんだよな。しんじられないぐらい。天才も一人とかならいいんだよ。かわいいもんだ。でも集団でこられるとね。わかる?本書には我々とは全然スケールの違う有能な人間集団のことが書かれている。栗本はとびきり有能な人々を見ちゃったわけだ。つらいところだね。だれだって自分がサルだなんて気がつきたくない。

 しかも栗本には戦争体験がある。

 戦時中に空襲を受けるなど、苦しんだ人間にとって、次々と資本と技術を導入して突き進む「能力の高すぎる集団(今のガンダムでいうコーディネーター)」を警戒するのは別に自然な反応だろう。有能であるのもよしあしで、遊び狂っていると反発され、マジメすぎると警戒される。我々無能ななサルにはわかりませんが、わけも分からず滅ぼされたくはない。だからってなんとかする力はないんだけどね。